ジャパンの攻撃からはトライの気配が伝わってこなかった
■南アフリカの粘り強いプレー
南アフリカが「強かった」と言ってしまえばそれまでなのですが……。
じわり、じわりとジャパンはプレッシャーをかけられました。
前半のボール支配率は日本の73%。しかし、27%にすぎない南アフリカは、地域支配率で54%と日本を上回りました。
長くボールを支配しながら、ジャパンの攻撃からは〈南ア守備網を突破してトライを決める〉という気配が伝わってこなかった。裏を返せば南アの選手が、いかに〈効率的な守備を展開していたか〉ということです。
後半4、9分と南アにPGを立て続けに決められた。ジャパンは反撃しようにも、南アの選手たちが〈粘り強いプレー〉で立ちはだかった。
中でも、南アが常にモールで優位に立ち、これがジャパンの選手たちの足を止めていった。モールで南アの選手たちは、何も特別なことをやっているわけではないが、選手一人一人が粘り強く、確実に役割をこなすことでモールが〈強固な塊〉となりました。