大相撲「中川親方」の正体は…暴力とパワハラで部屋閉鎖へ
中川部屋の中川親方(54=元前頭旭里)が弟子に暴力を振るい、さらにパワハラもあったとして部屋が閉鎖される見通しとなった。13日の臨時理事会で正式に決定する。
現役時代は大島部屋の力士として、長く十両を務めた。幕内は通算4場所務めたが、上がっては1場所で陥落の繰り返しだった。
2017年1月、追手風部屋の部屋付き時代に独立。これは部屋継承のゴタゴタで一時閉鎖となっていた春日山部屋の再興が目的で、厳密に言えば独立とはやや趣旨が異なる。春日山部屋の力士は追手風部屋に一時預かりとなっていたため、彼らを率いて新たに中川部屋を起こしたのだ。
■弟子との温度差もあり…
20代春日山親方(元前頭春日富士)とは同じ伊勢ケ浜一門出身の同期という縁。ある親方は「旧友への義理もさることながら、本人も独立にやる気満々だったんだが……」と、こう話す。
「弟子との温度差があったようです。21代目春日山親方(元前頭浜錦)は、部屋継承の際に先代と親方株をめぐって衝突。裁判沙汰にまで発展したのは浜錦にも落ち度があったとはいえ、肝心の相撲の指導には定評があり、弟子からも慕われていた。彼らのもとに部屋付きでのんびりやっていた中川親方が来たのだから、合わないのも無理はない。弟子からすれば『前の師匠の方が……』と思うだろうし、そうした気持ちは態度に出るもの。一方、中川親方は『なんでオレの言うことを聞かないんだ!』となって、暴力やパワハラにつながった」
別の親方は「今回の件は、師匠も弟子もお互いさま」とため息。いずれにせよ、暴力を振るうのはご法度だ。