巨人が速球対策 打撃投手が5m手前から“150km投”の効果は?
発案者の一人が内田順三氏である。内田氏は広島の打撃コーチ時代にマシンを通常より打者寄りに設置して、正田耕三(元広島)に速球を打たせ、首位打者を取らせた実績がある。
巨人では2019年まで主に打撃コーチを務め、高速マシン練習を導入。その内田氏が「修一(村田野手総合コーチ)も発案者だと思いますよ。私がコーチの頃は現役で、この練習で苦労していました。マシンの難点は、いきなりドーンとくるので、どうしてもタイミングが『1、3』になってしまう。『1、2の3』の『2の間が取れない』と修一は嘆いていた。今回は打撃投手が投げているので間が取れます」と、こう続ける。
「速球に対応する場合、バットの角度や肘の入れ方など、ムダをそぎ落とさないと前に飛びません。一番は始動を早く取り、自分の間合いで打つ方法が身に付くこと。古い話ですが、最初に見たのは40歳で本塁打王(44本)になった門田(博光=元南海など)でした。試合前の練習で打撃ケージからかなり前に出て打っていた。『試合で遅く感じるから』って言うんです。門田をヒントに正田を指導しました。軟投派の投手もいるので、試合前まで強制でやるのは勧めませんが、必要だと思えば、門田のように前に出て打てばいいのです」
■初の紅白戦で若手がアピール
巨人は8日、初の紅白戦を行い、高卒2年目の伊藤海斗(19)、ドラフト5位ルーキーの秋広優人内野手(18=二松学舎大付高)らが2安打し、高速練習の効果を原監督にアピールした。