マー君の幸運は野村克也氏と“お荷物球団”に巡り合えたこと

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「プロの世界で生きていくための基礎をすべて教えていただきました。自分の中では特別です」

 ヤクルト、南海などで監督を務めた野村克也氏(享年84)の1周忌となった11日、楽天田中将大(33)が感慨深げにこう語った。

 2006年高校生ドラフトで、横浜オリックス日本ハムとの4球団競合の末、楽天入りした田中の入団時の監督が野村氏。田中はかねて、いつでも原点である外角低めに投げられることの大事さを教わり、練習を重ねたことが原点になったと言っている。

 打ちとった際に雄叫びを上げるなど、荒々しさが目立つものの、田中の武器は制球力の高さと頭脳的な投球だ。楽天OBが言う。

「アマ時代に捕手をやっていたこともあってか、入団1年目から、ノムさんによるミーティングに興味津々で、熱心にノートをとっていた。ノムさんが阪神監督時代に選手に配った『野村の考え』を人づてに入手したなんて話もあったほどです」

「野村の考え」には打者の4つのタイプなどを記した野球論だけでなく、人生論も含まれている。いまでこそ、選手向けの座学を行う球団は少なくないが、当時のプロ野球界では珍しかった。1年目から野球人としての基礎を学んだことで、その後の飛躍に繋げた。

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