胆石で緊急入院…18連敗中に現場復帰し、選手に頭を下げた
スマホがなかった当時、試合の結果はマネジャーから聞くか、夜のニュースで知るしかなかった。連敗中、千葉マリンに宮司さんを呼んでおはらいをしたり、ベンチに盛り塩をしたりしたことは後になって耳にした。
■「こんな時にチームを離れてしまい申し訳ない」
ようやく現場復帰した7月7日。試合前のミーティングで選手に挨拶をした。バツが悪かったが、「こんな時にチームを離れてしまい申し訳ない。今日の試合、何とか勝とう」とハッパをかけた。
チーム内に重たい雰囲気は感じなかった。負けが込むと深みにハマりがちだが、みんながそうならないよう、意識をしていたように思う。
実際、その日のオリックス戦(神戸)では、選手たちは負けてなるものかと必死にプレーしていた。連敗中に抑えに転向していた黒木知宏が先発復帰し、八回まで1失点と好投。3対1とリードして九回を迎えた。
しかし、黒木はプリアムに同点弾を浴び、マウンドでへたり込んだ。脱水症状になりながら投げ続けていた。ショックは大きかったはずだ。