大坂なおみの全仏OP棄権の裏で進むテニス界の「地殻変動」
選手はテニスの発展に協力する立場にある。しかし、だからといって、会見に出るべきだという単純な話でもない。
■古い革袋を捨てて
〈コロナとの闘い〉は必ずしもコロナ前に戻すことではない。この際、大坂の行動に便乗し、古い革袋を捨ててしまえという考え、“流れ”があり、それが間違いとは言い切れない。ただし、コロナ前の構造を否定して“200億円”を維持できる保証はない。
大坂なおみは「無知は怒りを呼び、変化は人を不快にする」とラップのようなメッセージを流した。彼女がそれほど深く考えて行動したとは思わない。ウィンブルドンは休んで、何もなかったような顔でオリンピックに来ればいい。彼女はチャンピオンだし、少なくともテニス記者は時代変化を見てきた。文句を言うやぼなヤツなどいない。