JOC山下会長は「金メダル30個」目標撤回も…五輪代表を悩ます2つの“無言の圧力”
「30個達成することが重要かといえば、私は『NO』と、はっきり明言したい」
そう語気を強めたのは、28日に外国特派員協会で会見を行った日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長だ。世界が新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われる前の2018年当時、強化本部長だった山下会長は各競技団体に確認し、30個のメダルを目指すとし、それがJOCの目標となった。
しかしそれは、代表選手ができる限りの準備で五輪に参加できることや、国際大会を数多く経験し、ライバル選手の状況などを把握したりすることが前提だった。
「前提条件が大きく変わってしまい、(金メダル)30個を求めることにどれだけの価値があるかと思う。30個達成することが重要かといえば、私はノーとはっきり明言したい。己を信じて、仲間を信じて、チャレンジしてくれれば十分。自分らしく生き生きと輝いてくれれば十分。最善を尽くしてくれれば十分」とまくし立てた。
■選手が攻撃対象に