【卓球】シングルス惨敗の要因は「Tリーグ」か…中国は徹底した防御策を敷いてきた
残ったのはひとりだ。
卓球の混合ダブルスでは水谷隼(32=世界ランキング18位)と伊藤美誠(20=同2位)が中国を破って日本卓球界史上初の金メダルを獲得したが、シングルスは軒並み敗退。28日、準々決勝で石川佳純(28=同10位)が格下のユ・モンユ(31=同47位)に完敗。張本智和(18=同4位)も丹羽孝希(26=同17位)も4回戦で散った。シングルスで残っているのは、29日の3位決定戦に回った伊藤だけだ。
■情報集めの宝庫
ある卓球関係者は「石川の完敗は、相手に研究されていたことも影響している」と指摘する。研究材料の場として利用されたのが、国内セミプロリーグの「Tリーグ」だ。
Tリーグは団体戦で、レギュラーシーズンだけで21試合。上位2チームがファイナルを戦い優勝チームを決める。昨年からのコロナ禍により、卓球界もワールドツアーなど、多くの国際大会が中止になった。そこで中国をはじめとするライバル国は、Tリーグ(2020-21シーズン)でプレーする石川や張本らを徹底解剖。個々の癖や弱点、サーブの種類など、多くの情報を集め、分析材料にできた。