五輪メダル逃した松山英樹の敗因は「入るようなパットをしていない」こと
松山英樹は東京五輪ゴルフ競技会場(埼玉・霞ケ関CC)をジュニア時代からよくラウンドしていた。2009年日本ジュニア選手権優勝や、初めてマスターズ出場権を獲得した10年アジア・パシフィックアマチュア選手権に勝った時の会場だ。
勝手知ったる我が家の庭であると言いたいところだが、五輪のためにワングリーンに改造された。グリーンが大きくなり、形状もまったく変わってしまっている。
米国のゴルフ場は3つあるいは4つのグリーンを一つにしたという感じの大きなワングリーンが多い。日本の2グリーンは真ん中に乗せておけばバーディーを狙えるといわれるけれど、アメリカンスタイルになった霞ケ関CCの新グリーンはピンが立っている段にショットを止めておかないと、バーディーチャンスとは言えない。
新型コロナに感染し、体調が万全でなかった松山にとって、ピンが立っている面までの距離を的確につかんでクラブを選ぶことには一抹の不安があったと思う。だから初日の2アンダーは攻略ルートを確かめながらのゴルフだったはずだ。