6年ぶりの優勝が見えてきて、並の監督ならジタバタしても不思議はない。投手を取っ換え引っ換えしたくなるところを、涼しい顔でベンチに座っている。
絶対的な方程式ではなくとも、監督が「これで行くんだ」と決断し、戦い方をしっかり示せば、選手はそれぞれの持ち場で力を発揮するだけ。ベンチの腰が落ち着かず、用兵も采配も右往左往すると、間違いなく選手に伝染する。高津監督にはそれがない。
これぞ、監督だ。覇権をつかむのはヤクルトか阪神か。どっちに転んでも不思議はないが、少なくとも勝てるチームをつくった時点で、高津監督の評価は満点である。