パ4球団“高校生一本釣り”の波紋…「育てるパ・目先のセ」ドラフトでリーグ実力差さらに拡大
ソフトバンクの風間やロッテの松川も将来性を見込んでの指名。今年は即戦力を重視した西武やオリックスにしても近年は高校生を上位指名し、中心選手に育てようとする傾向がある。
一方のセは、巨人を筆頭に「即戦力」重視のドラフトだった。阪神とDeNAが高校生を1位指名したくらいで、短期的な「補強」を優先した。
一昨年の19年ドラフトはその傾向が顕著だった。育成に時間を要する大船渡高・佐々木朗希を1位指名したのはパの4球団。より即戦力に近いといわれた星稜高・奥川恭伸を1位指名したのはセの3球団だった。
「将来性のある高校生は当たり外れがあるものの、潜在能力の高い選手を時間をかけて中心選手に育て上げようとする意識はパの方が強い。それが10年連続で交流戦を勝ち越し、日本シリーズも昨年まで8連覇するなど、『パ強セ弱』の一因になっているのではないか」とは、パ球団のスカウト。
今年のドラフトの結果が出るのは数年後だが、パの優位は今後も続きそうな気配だ。