中日投手陣ビジター防御率は4.50…“内弁慶”の原因はハッキリしている
ホームゲームでの同防御率が2.52だったのに対し、ビジターでは3.96。前年も前々年も敵地では、4点台だった。今季もまだ12試合を消化した時点とはいえ、ホームの2.53に対し、ビジターは4.50と2点近く悪化する。
本拠地のバンテリンドームナゴヤはセ・リーグの球場では最も本塁打が出にくい。
中日投手陣は器の大きい“我が家”では、一発を警戒せずに大胆に相手打者の内角を突けるが、敵地ではそれができない。特に東京ドーム、神宮、横浜では過剰にその狭さを意識し、長打を恐れて外角中心の配球になる傾向がある。こうなると、打者からすればしめたもの。踏み込んでいって、自分のスイングができる。
投手と打者の勝負は、ここに集約される。踏み込ませないか、踏み込めるか。踏み込ませないために、真っすぐでも変化球でも効果的に内角を突くことが必要なのだ。
■ゴジラ松井秀喜にはしつこく内角攻めを指示
横浜監督時代、絶頂期の巨人・松井秀喜を打席に迎えると、私はベンチからしつこく「インコースを突け」と指示を出した。当然、甘く入れば一発を食らう。