ここまで落ちたかIOC…近代五種の新競技候補「SASUKE」浮上にチラつくアメリカ企業
IOCの大きな収入源は米NBCテレビからの莫大な放映権料。裏を返せば、米国がIOCを支えてきた。しかし、その米国内でも五輪離れが加速している。
ロイター通信によると、昨年の東京五輪ではNBCのプライムタイムの平均視聴者数は約1550万人。NBCが1988年ソウル五輪から連続して夏季五輪の放映権を獲得して以来、最低の数字を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大によるステイホームが浸透していたにもかかわらず、だ。ちなみに、12年ロンドン五輪は約3110万人、16年リオ五輪は約2670万人。10年弱で半減した計算になる。
17年にはマクドナルド社が契約年数を3年残しながらIOCのトップスポンサーから撤退。米国企業のスポンサー離れも著しいのだ。
「米国はもとより、世界的に若者の五輪離れが進んでいる。バッハ会長は若い世代に振り向いてもらいたい一心で、サーフィンやスケートボード、スポーツクライミング、パリ五輪で追加された新種目のブレイクダンスなどを次々に採用してきた。しかし、そこに五輪の理念はあるのか。そういった検証をしないままメディアのための五輪に成り下がってしまった。IOCは米国を中心とした視聴者たちをつなぎ留めないといけないという危機感でいっぱい。結局、目的はカネなのです」(谷口源太郎氏)
五輪の自壊が止まらない。