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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

東芝・吉村貢司郎は本格派右腕! 打者の目線をかき乱す“縦に落下する”カーブの凄み

公開日: 更新日:

吉村貢司郎(東芝/24歳)

 実力的には、社会人2年目の昨年のドラフトで指名されていてもおかしくない投手だった。

 チーム事情のために1年間延ばしたのが幸いしたように思う。投手としての「最大値」が上がった上に、都市対抗での快投やこの秋のプロ相手の奮投で、「経験値」も上がり、本人にとって大きな自信になったはずだ。

 東芝・吉村貢司郎投手のピッチングを、ブルペンの捕手真後ろで目の当たりにしたのは、今年の6月……都市対抗予選直前のペースを上げていた時期だ。

 140キロ程度の力感のフォームから、150キロ前後の快速球が、捕手のミットを激しく叩く。勝負球はフォークとツーシーム。速い系の変化球だ。横ブレなく縦に落下するカーブが、打者の目線をかき乱す。

 東芝投手陣が投げるブルペンでは、捕手に加えて安田真範コーチが投球を受ける。都市対抗優勝時のレギュラー捕手だ。実戦に即した状況をつくり、投げたボールの意味の答え合わせをしながら、質の高い「投球練習」を繰り返す。

 今日は〇球、投げました! だけで終わってしまう「ブルペン」とは違う。実戦に近い緊張感と思考作業の中での3年間。そこから培われた「実戦力」は間違いなく次元が高い。

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