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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

苫小牧中央・斉藤優汰 カットボールが打者の内外角へ厳しい角度を作り、ホームベース上でキュッと動く

公開日: 更新日:

斉藤優汰(苫小牧中央/18歳)

「初回に失点しましたが、ここまで毎試合逆転してくれたんで、今日も逆転してくれると信じて投げました。抜ける真っすぐが少なくて、指にかかったボールが多かったし、カーブでカウントをとれたのも勝因だったと思います。はい、自分としては、地を這うようなアウトローが理想なんです」

 試合後の囲み取材。今日のピッチングは?……という漠然とした問いに、想定以上の分量と内容の「答え」が返ってくる。

 ぶつ切りの返答しか返って来ない高校球児が多い中で、よくわかる話を整然と語れる説明能力の高さ。

 こういうピッチャーなら、大人も教え甲斐があるだろうな……。間違いなく、優秀な「アンテナ」を備えたヤツだ。

 この春、早くも150キロをクリアし、実戦では145キロ前後をマークしながら、カーブをカウント球にも勝負球にも使って、スライダー、カットボールにフォークボールも併せ持つ。

 すっかり珍しくなったワインドアップからの投球モーションだから、189センチ、91キロの堂々たる体躯が、さらに雄大に見える。

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