侍J世界一奪還のカギ握るのはメジャー組よりNPB二枚看板 山本由&村上宗が世界へ猛アピール
3月のWBCはなんだかんだで、NPB組次第となりそうだ。
28日、侍ジャパンの栗山英樹監督(61)が北海道・栗山町でWBCに向けた出陣式に出席。日本の“ジョーカー”として米国ラウンドからの招集を検討していた千賀滉大(30=メッツ)の出場を断念したことに、「俺が一番一緒にやりたかったけど、止めてあげないとと思った」と話すと、大谷翔平(28=エンゼルス)、ダルビッシュ有(36=パドレス)らメジャーリーガーの宮崎合宿(2月17日開始)の合流時期については改めてMLB側と交渉中とした上で、「どういう結論が出てもその中でやらないといけない。ダメだった時の準備もしている」と、合宿不参加を想定していることを明かした。
このままだと大谷らメジャー組の実戦出場は最短でもWBC管轄となる3月6日の阪神戦(京セラドーム大阪)からとなる。評論家諸氏やメディアは、大谷は1次ラウンド開幕戦の9日・中国戦、ダルビッシュは1次R最大のヤマ場となる10日の韓国戦の先発を予想するなど何かとかまびすしいが、とある放送関係者がこう指摘する。
「メジャー組は鈴木誠也(28=カブス)ら野手も含めて、時差の問題などコンディションに不安がある。大会開幕当初から大きな期待を寄せるのは酷かもしれません。実際、前回2017年大会で唯一のメジャー選手として参戦した青木は、大会開幕5日前に合流。実戦わずか2試合で本番を迎えた。決勝ラウンド直前、『ルールだから仕方がない』としつつも、時差の問題などもあり、コンディションの面で『帰ってきてすぐというのは相当キツかった』と吐露していたくらいですから」
名球会会員の評論家・山崎裕之氏もこう話す。
「当然、栗山監督はメジャー組に対し、ここまでには体をつくって、という話を伝えているはず。メジャー組もNPB組も、代表入りした選手全員が本番に向けてしっかり準備するでしょうが、メジャー組は派遣元の球団から球数など、起用に制約がかかる可能性が高い。実際、『投手・大谷』は実戦初戦の球数を制限されているようですが、NPB組は話は別。例年よりもオフの間に体を仕上げてキャンプインするだろうし、代表へ送り出す球団もケガにさえ注意してくれれば、わざわざ栗山監督の起用に注文をつけることはないでしょう。日本が勝ち進むためには、NPB組がメジャー組をしっかりとカバーしないといけません」