侍J世界一奪還のカギ握るのはメジャー組よりNPB二枚看板 山本由&村上宗が世界へ猛アピール
WBCの活躍で存在をアピールできるか
メジャー組に調整面の不安や起用の制約があるなら、侍ジャパンで重要な役割を担うのは、昨季のセ・パMVPコンビである山本由伸(24=オリックス)、日本の4番・村上宗隆(22=ヤクルト)の2人ではないか。
侍Jの先発ローテを巡っては「ダルビッシュが中心」という向きは少なくないが、何しろ山本は若いし、フル回転が期待できる。起用法が流動的な大谷やダルビッシュと比べたら、栗山監督も使い勝手がいいだろう。
侍Jの4番打者候補である村上にしても、大谷や誠也、吉田正尚(29=レッドソックス)、ヌートバー(25=カージナルス)のメジャー組の調子がなかなか上がらないケースもあり得る。そうなれば、村上のバットが日本の勝敗を大きく左右するだろう。
■最短で2年後メジャー
「その点、山本と村上は今回のWBCに向けて気合十分です」とは、前出の放送関係者。
「山本は今オフ、村上は遅くとも25歳を迎える25年オフにメジャー挑戦することが決定的。30球団のGMクラスが視察するWBCはメジャーの評価を上げるための、大事なショーケースとなる。前回17年大会では、千賀や菅野(巨人)らがメジャーの評価を上げました。山本はオフの自主トレでWBC公式球について、『変化球を投げやすいイメージがある』と手ごたえを掴んでいる。中継を行うアマゾン・プライム・ビデオの企画で、同じく代表入りしたロッテの佐々木朗とともに、決勝ラウンドが行われるフロリダ州マイアミのローンデポパークを訪問。マウンドの感触を確かめるなど、気持ちも高まっている」
村上もできるだけ早い時期にメジャー挑戦したい意向がある。
「昨オフの契約更改では球団から、最短で24年オフのメジャー挑戦を認められた。メジャー契約を結ぶためにはいわゆる『25歳ルール』をクリアしなければいけないが、村上は再来年の25年2月2日に25歳の誕生日を迎える。契約を締結するまでに25歳に達していれば、来年の24年オフに25歳ルールをクリアし、メジャー契約を結べる。ポスティングの申請時期や交渉期間は流動的ですからね。24年オフのメジャー契約も可能性はゼロではない。WBCでは何が何でも自身の存在をメジャーへアピールしておきたい」(同前)
侍ジャパンが09年大会以来の世界一を達成できるかどうかは、山本、村上というNPBの二枚看板の肩にかかっていると言えそうだ。