MLBのドラフト指名を蹴ってNFLを選択する選手が多いのはなぜ?
米国の高校、大学では厳格なスポーツ3シーズン制が敷かれ、季節ごとに競技が異なる。そのため身体能力の高い者は、秋はフットボールでクオーターバック(QB)をやり、春は野球でエースをやるのも可能だ。
1日に引退を表明した名QBのトム・ブレイディのように学生時代にNFLだけでなくMLBの球団からも注目され、4月末に行われるNFLのドラフトで指名されたあと、7月に行われるMLBのドラフトでも指名されることもある。
NFLとMLBの双方からドラフトで指名された選手はどちらを選択するのだろう?
結論から言えばNFLを選択する者が多い。理由は3つある。
①NFLを選択すれば契約金+4年分の年俸として1000万~3000万ドルを受け取ることができる。
②MLBを選択するとマイナーリーグに送られて下積み生活を2、3年強いられるが、NFLはマイナーリーグがないため1年目からレギュラーとして活躍することも可能。
③米国では大学フットボールの人気が高く、地元の大学のQBはヒーロー扱いされる。そのため複数のスポーツをやっていても自分はフットボール選手というアイデンティティーを持っている者が多い。