巨人・松井颯が育成新人史上2人目「初登板初勝利」の快挙 “非エリート”の逆襲が始まった
巨人の原監督も驚く好投だった。
昨21日の中日戦の先発に抜擢した育成ドラフト1位の松井颯(22=明星大)が、5回を2安打無失点の好投で初登板初勝利。育成入団ルーキーとしては史上2人目の快挙に、「変化球も真っすぐもいい。不安があるなら制球力かなと思っていましたけど、四球が1つ。見事なピッチングでしたね」と目を丸くした。
埼玉の花咲徳栄高時代は、直球のMAXが141キロどまり。本人曰く、実力的にはチームの「4番手、5番手だった」という。3年夏に甲子園出場を果たしたものの、登板したのは敗退した横浜戦の最終回の1イニングのみ。エースだった同級生の野村佑希(現日本ハム)を仰ぎ見るだけの控え投手だった。
「首都大学リーグの明星大に進学し、4年生になって急成長。MAX154キロまでスピードが上がり、スカウトの目に留まるようになった。4年の春秋のリーグ戦は通算5勝1敗、防御率1.08、75奪三振と圧巻の内容でしたが、しょせんは首都大学2部での実績ということで、支配下ドラフトで指名する球団はなかった。エリートとはほど遠い経歴なのは確かでしょう。下位で指名する価値はあったが、球団からゴーサインが出なかった」