選手の性格や人間性も、獲得するうえで重要な判断材料 数字だけでは能力は判断できない
強制性交等の疑いで書類送検された西武の山川穂高(31)。
ア・リーグのスカウトが先日、日刊ゲンダイ紙上で「私生活に問題アリと判断されただけで獲得を見送られることもある」とコメント。メジャーは獲得を見送るとみていたが、わたしも彼と同意見だ。仮に日本球界に居場所がなく、本人がメジャー挑戦を希望したとしても球団に推薦はしない。というかできない。
昔はともかく、メジャー球団はいま、選手の性格や人間性、素行などを重視しているからだ。
実際、我々スカウトが球団に提出するリポートには、グラウンドでのパフォーマンス以外に「倫理規範」「競争心」「グラウンド外の性格」などを評価する項目がある。これらの項目に「大変優れている」とか「平均的」とか「問題アリ」などと記入、具体的なエピソードなどをメモにして添付するのだ。
山川の場合は「倫理規範」や「グラウンド外の性格」で「問題アリ」とせざるを得ない。
本人にメジャー志向はないだろうが、仮にあったとしても同様に女性スキャンダルで世間を騒がせた巨人の坂本も「倫理規定」に引っ掛かる。米球界には独身であまたの女性と浮名を流す選手はいるものの、彼の場合はスキャンダルの内容が度を越している。波紋が大きいし、プレーに集中できなくなる可能性まである。そうなればクラブハウスの雰囲気だってよどみかねない。