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春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

IOCが「2030年ウクライナ冬季五輪」の英断を下せば商業主義批判にも答えが出せる

公開日: 更新日:

「ウクライナで冬季五輪2030を」は絵空事か? 私は世界に問いかけた。思いを英文にし、FrancsJeuxに寄稿した。

 同誌は国際スポーツ界の動向を専門的に扱う初のフランス語圏メディアで、日々コアなニュースを電子配信している。同編集長はいたく感じ入ってくれ、自ら仏語訳した。小論は英語版と仏語版で世界に配信された。編集長によれば、現在戦禍にあるウクライナでの五輪という発想に引かれ、それが2030年冬季五輪に立候補している札幌のある日本からだったことが琴線に触れたそうだ。

 私は国際オリンピック委員会(IOC)にもメールで持論を訴えつつ、小論を伝えた。6月20日、IOC理事会後の記者会見で、IOCは2030年以降の冬季五輪立候補を6件としつつも、名指しを避けた。ウクライナを胸中に秘めた。日本がウクライナ開催を提議する衝撃はIOC会長の心を動かす可能性がある。

 2030年ウクライナ冬季五輪開催はIOCにとっても救いとなる。それが「スポーツによる世界平和構築」を証す好機だからだ。

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