オリックス1位・横山聖哉 看護師の父は泣きながら茶碗を抱える息子に「心を鬼にした」
横山聖哉(オリックス1位・内野手・上田西・18歳)
生まれ育った長野県上田市は、戦国武将・真田氏発祥の郷として知られるほか、信州最古といわれる別所温泉がある歴史情緒あふれる街だ。
横山家は両親と2人の姉の5人家族。父の真さん(48)は上田市内にある丸子実業高(現・丸子修学館高)で内野手としてプレーした経験を持つ。母の真紀さん(48)はテニスなどに親しみ、「妻のお父さんは(横山が野球を始めた)上田リーグの会長です。ちなみに私の父も少年野球チームの監督をしていたから、聖哉は野球一家で育ったことになります」と、真さん。
待望の男児として生まれた横山は物心がついた頃から野球に専念してきたように見えて、上田リーグの門を叩いたのは市立南小の2年時だった。真さんが言う。
「聖哉が生まれた時から野球をさせたいとは思っていましたが、本人の気持ちの方が大切ですからね。長女や次女も交えて、小さい頃からキャッチボールなどを遊びの一環でやっていて、だんだん野球にハマってくれた形です。他の選択肢としてサッカーやバスケにも触れさせてきました」
上田リーグは硬式野球のクラブだ。これは、ゆくゆくは高校まで続けるのであれば、早いうちから硬式球に慣れておいた方がいいという真さんの考えだった。