【私と五輪】バドミントン高橋礼華「インドネシアでの1時間がなければ金メダルはなかった」

公開日: 更新日:

高橋礼華(バドミントン/2016年リオ女子ダブルス金)

 今から8年前の2016年。リオ五輪で日本バドミントン界が沸いた。女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀の「タカマツ」ペアが史上初となる五輪金メダルを獲得したのだ。快挙に日本は大盛り上がりとなったが、当の本人は戸惑いを隠せなかったという。

 リオ五輪直後は街中で気付かれることも多くなりました。飲食店に行くとシャンパンをサービスしてくれたり、スタバに寄ったらカップに「おめでとうございます」ってメッセージを書いてくれたり。金メダルってすごいなと思いましたね。

 ラケットバッグを持ってタクシーに乗った際、運転手さんに「バドミントンのイベントで使うんです」と答えたら、「あ~、バドミントン! この前、五輪で金メダル取った人いたよね。ナントカペアって」と言われたことも(笑)。

 閉会式の前々日くらいに安倍さん(晋三首相=当時)がリオにいらして、「妻(昭恵夫人)が(テレビで観戦して)すごく興奮してました」とおっしゃられたのを覚えています。

 当時を振り返ると、選手村の部屋はマンションタイプの2LDKで、リビングのほかに私と松友の部屋、奥原希望選手と山口茜選手の部屋があるという感じでした。キッチンは確かコンロがなくて火が使えなかった。お風呂のお湯が出なくて水でシャワーを浴びたことも。あと、便座がガタガタで押さえていないとお尻がはまっちゃう不安定さがありました。

 私はお風呂に30分くらいはつかりたいタイプ。バスで30分ほどかけてジャグジーのあるサポートハウスに通いました。

 普段からミュージックビデオの動画を見ながら歌ったり漫画を読んだりして長い時間つかるので、漫画はスマホの電子コミックで、たぶん1000冊分ぐらい持っています。リオでは「アオハライド」を読んでいたかな。

 五輪の舞台はリオが初めてでしたが、緊張はあまりなかった。バドミントン人生の一番の目標だったので、「やっと立てる」という興奮やワクワク感の方が強かったですね。前日は「本当に明日から始まるんだ」と小学生が遠足に行く前日に寝られないような気分でうまく寝付けませんでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動