レスリングメダル量産の裏に「名門大の変節」…契機は有望選手にソッポ向かれたパワハラ騒動
【パリ五輪】レスリング男女フリースタイル57キロ級
日本のメダルが止まらない。
男女フリースタイル57キロ級決勝が日本時間11日未明に行われ、男子の樋口黎(28)はスペンサー・リチャード・リー(25=米国)、女子の桜井つぐみ(22)はニキータ・アナスタシア(25=モルドバ)をそれぞれ下して金メダル獲得。男子74キロ級の高谷大地(29)、女子62キロ級の元木咲良(22)とも決勝進出を果たした。
これで男子は3階級を制し、女子は昨年の世界選手権(セルビア)76キロ級覇者の鏡優翔(22)を残して全5階級でメダル獲得となったが、お家芸に異変が生じている。
今大会の代表メンバーには、過去5大会連続で代表を送り、吉田沙保里、伊調馨ら、のべ14人の金メダリストを輩出した名門・至学館大(ОG含む)の選手が名を連ねていないのだ。
18年に発覚した栄和人監督によるパワハラ騒動以降、有望な高校生から至学館大への進学を敬遠され、レスリング部の弱体化につながったといわれる。
今大会への選手派遣はならなかったが、名門大は代表強化への協力を惜しまなかった。