「パルプ」チャールズ・ブコウスキー著、柴田元幸訳

公開日: 更新日:

 家賃滞納で立ち退きを迫られている私立探偵のニックの事務所を飛び切りの美女が訪ねてくる。「死の貴婦人(レディ・デス)」と名乗る女は、ハリウッドの本屋に出入りする人物が、本物のフランス人作家・セリーヌか確かめてほしいというのだ。しかし、ニックの記憶ではセリーヌは32年前に死んだはずだ。本屋でその人物に出会ったニックだが、本物のセリーヌかどうか分からない。

 そんななか、新たに「赤い雀」を探して欲しいという依頼が舞い込む。おまけに競馬で負け続けているニックはノミ屋のツケがたまり、取り立て屋からも追われるはめに。

 どこに物語が進んでいくのか見当もつかないカルト作家による怪作ハードボイルド。(筑摩書房 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる