「街場の成熟論」内田樹著

公開日: 更新日:

「街場の成熟論」内田樹著

 ウクライナへの軍事侵攻以前に、プーチンはクリミアを併合し、それ以後も東部で分離活動を「特殊な軍事的作戦」として行った。だが、「ウクライナはこれからどうなるのだろう」と話題になることはなかった。今回はこれまでと違うことが起きていると誰もが感じている。

 アルベール・カミュは「反抗的人間」の冒頭で、同じような出来事が続いても、「何かがこれまでと違う」と直感すると、人はそれまでしたことのない行動を取ることがあると書いている。誰かが「勝手な振る舞い」をして権利を拡張しようとすると、人は「ものには限度がある」と感じて反抗するからだ。

 ほかに、ジェンダー問題などを素材に、市民の成熟について考える。

(文藝春秋 1760円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カブス鈴木誠也が電撃移籍秒読みか…《条件付きで了承するのでは》と関係者

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  4. 4

    薬物疑惑浮上の広末涼子は“過剰摂取”だったのか…危なっかしい言動と錯乱状態のトリガー

  5. 5

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  1. 6

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  3. 8

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  4. 9

    松田聖子は雑誌記事数32年間1位…誰にも負けない話題性と、揺るがぬトップの理由

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ