最高のタイミングで世に放たれた ピコ太郎の幸運と信念
■目指すは東京五輪
芸人としてはいまひとつパッとしない時期が長く続いていたが、彼は「笑い」と「音楽」という自分の武器を決して手放そうとはしなかった。その後、少しずつ時代が彼に追いついてきた。ここ数年、歌ネタでブレークする芸人が増えている。また、動画サイトから人気に火がつくパターンも目立つようになってきた。ピコ太郎の動画はまさに最高のタイミングで世に放たれたのだ。
やっている音楽は本格的で格好いいが、ピコ太郎自身は「ありが玉置浩二」「驚き、桃の木、20世紀」などと薄ら寒いギャグを連発するマイペースな中年歌手である。いまや世界的なアーティストであるにもかかわらず、本人にはその気負いがないところもいい。
昨年末には「NHK紅白歌合戦」にも出場して有終の美を飾ったピコ太郎。3年後の東京五輪に備えて準備は万端。スーパーマリオやドラえもんに続いて、世界に通用する日本のキャラクターが誕生した。