著者のコラム一覧
小松純也プロデューサー

1967年、兵庫県西宮市生まれ。京都大学文学部在学中、「劇団そとばこまち」に在籍。卒業後、フジテレビ入社。19年3月、フジテレビを退社。現在、株式会社スチールヘッド代表取締役。共同テレビジョンのプロデューサーとして活動中。

「何が来ても面白く」がタモリ流 トラブルはヒットの好機

公開日: 更新日:

 生放送だっただけに、やはりハプニングが絶えなかったという。

 小松は、ゲストの遅刻やドタキャンといったハプニングに見舞われている。

「ハプニングがあるとテンションが上がります」と語る小松は、ハプニングを逆手に取って番組を盛り上げたという。例えば、米人気歌手マライア・キャリーのドタキャン騒動だ。

「祝日放送のいいともに出演される予定だったのですが、前日に先方から『やっぱり行きません』と電話がかかってきたんです。いいともは祝日に視聴率20%を取るのがノルマでした。直前になって行きませんと言われてもどうしようもない。『本当に申し訳ないと思うのだったら、いまの電話はなかったことにして明日電話してきてください』とお願いして電話を切りました。そこから本番までの間に、レッドカーペットや七面鳥、お花やエマニエル夫人のイスなどを発注して豪華な楽屋を用意しました。本番が始まっても演者にマライアさんの欠席を伝えず、番組内で『このような楽屋を用意しております! まだ到着されておりませんが、間もなくいらっしゃる予定です!』と散々大騒ぎして、番組の終わり際に『本人が行きたくないと言っている』と電話がかかってくる。タモリさんは『どうせそんなことだろうと思ったよ』と、最初から来ないことを察知していたみたいですけど。視聴率は20%を超えました。結果オーライですね」

 トラブルに直面した時、思考停止になっていてはビジネスは成功しない。発想の転換ひとつで、ピンチがヒットを生み出すチャンスとなるのだ。 =つづく

 (構成=高月太樹/日刊ゲンダイ

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  2. 2

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀が7月期ドラマに揃って登場「嵐」解散ライブの勢い借りて視聴率上積みへ

  3. 3

    遠山景織子 元光GENJI山本淳一との入籍・出産騒動と破局

  4. 4

    低迷する「べらぼう」は大河歴代ワースト圏内…日曜劇場「キャスター」失速でも数字が伸びないワケ

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    反撃の中居正広氏に「まずやるべきこと」を指摘し共感呼ぶ…発信者の鈴木エイト氏に聞いた

  2. 7

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 8

    キンプリが「ディズニー公認の王子様」に大抜擢…分裂後も好調の理由は“完璧なシロ”だから 

  4. 9

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  5. 10

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北