韓国で薄れてきた“東西対立”の感情…革新の地盤で保守の支持率が3割超に
勝利した朴正熙元大統領は慶尚道を優遇し、多額の資本を投下。98年に金大中大統領が誕生するまでの37年もの間、政治の実権は慶尚道出身者が握り、全羅道の出身者は冷遇された。
これは政治に限った話ではない。民間企業でも地域差別は存在し、就職や昇進といった局面で全羅道出身者は劣勢を強いられたという。98年に金大中政権が誕生してからは、反対に慶尚道出身の人たちが被害意識を持つようになり、やはり対立は続いた。
状況が変化したのは2002年の大統領選で、慶尚道出身の盧武鉉氏が全羅道を地盤とする民主党の候補として立候補してからだ。以来、極端な対立感情は薄れたといえる。
そもそも若者にしてみれば、古くからの対立感情より重要なのは自分たちの生活だ。今年の大統領選でも革新勢力が強い全羅道で保守系の支持率が31%に達する現象が起きた。
どれほど選挙戦術に優れていようとも「嘘ついた口はクソを食う」。嘘をつくと悪いことが起こるという韓国のことわざだが、大統領には悲惨な末路が待ち受けているのが既定路線になっている。選挙戦でついた嘘の報いなのだろうか。
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