パンチ佐藤さんの“お酒の流儀”「熊谷組時代に身についた酒席マナーが役立っています」
社会人だった当時はバブル期で、会社の上司に新宿や赤坂に連れていってもらい、そこで接待の仕方、され方といった酒席のエチケットやマナーを学びましたよ。
■社長の家族構成からたばこの銘柄まで頭の中に
僕は酒席でもきちっとしているので、シーズンオフには上層部や大手企業の社長の接待には、必ず連れていってもらいました。上司が「全日本でも3番を打ってる、うちの佐藤です」と紹介する。僕は頭の中に、「こちらの社長は家族構成がこうで、ワンちゃんを飼っていて、好みのたばこの銘柄は……」と入れてありますから、社長のたばこが切れたらスッと内ポケットからたばこを差し出したり、会話が途切れたら「ゴールデンレトリバーは何歳になりましたか?」「娘さんはもう○○大学の2年生ですか」と話しかけられる。そういう接待を酒席で身に付けました。上司も「接待で連れていく選手は佐藤なら間違いないだろう」と思ってくれたんでしょう。そういう体験があったので、プロ野球に入ってからも酒席で間違いを起こさずにこられました。
当時のパ・リーグは今のように選手同士で飲みに行くことも少なく、とくに阪急からの流れでオリックスは試合後はみんなバラバラで行動していて。