広末涼子が勝手に背負わされた「幻想」 から解き放たれ、生身の人間として生きる今
ある世代にとって、広末はただのアイドルや女優ではない。「ヒロスエ」は特別な存在、ミューズだった。その反動か、激しいバッシングなども起こり、「故意に太る」ことで仕事を辞めようとまで思ったこともある(TBS系「サワコの朝」20年1月25日)。
けれど、40代になった今、広末は「ワクワクして」いるという。「プレッシャーにずっと立ち向かっていかないといけないことが、若いときは嫌」だったが、「積み重ねだからこそ出せる演技であったり、感情っていうものがきっと生まれてくるっていうふうに、30代のたくさんいただいた役を通して感じた」のだと(テレビ朝日系「徹子の部屋」21年5月20日)。
「私の人生、ハチャメチャですから。でも、『たくさん笑っている人ほど人の苦しみや悲しみを知っている』っていう説を信じています」(ヤフー「Yahoo!ニュース特集」19年10月11日)
広末は勝手に「ミューズ」という幻想を背負わされ、背負いきれないほどの苦しみや悲しみを味わった。そこから解き放たれた今、気さくに笑い、周りを楽しませ、生身の人間としてみんなに愛される存在になったのだ。