柳葉敏郎「室井慎次 敗れざる者」が「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」を制した理由

公開日: 更新日:

 一方の「室井慎次」は“踊るレジェンド”と命名されたキャラクターシリーズで、室井慎次としては2度目。今回は「敗れざる者」「生き続ける者」の2本立てである。

「『踊る大捜査線』は、水戸黄門や大岡越前と同じ、完全なるキャラクター作品なのでスピンオフが大正解。何年経っても観客は“またあのキャラに会いたい”という気持ちで映画館に来る。『ジョーカー2』とはコンセプトが全く違うのです。『ハリー・ポッター』も2作同時製作で、製作効率を上げ、ファンは2回お布施(来場)して収益をアップさせる方式を取っている。それができるのも人気作ならでは。さらに配信で過去作品の掘り起こしもでき、有料配信との相乗効果も見込める。マーケティングを得意とする東宝が配給ですから、室井シリーズの1位獲得も想定内なのでは。もしもヒットしなくなる日が来るとすればキャラが飽きられた時か、登場人物が年を取りすぎて無理が出てくる時。その可能性はまだまだなさそうですし、当分安泰でしょう」(前田氏)

 室井慎次の後編では、織田裕二の青島刑事の登場におわせも。邦画作品の緻密なマーケティングは洋画を制する好例になりそうだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中日・井上新監督が抱える「中田翔」というジレンマ…復活に期待も世代交代の障害になりかねない

  2. 2

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  3. 3

    佐々木麟太郎の注目度・待遇はメジャー級 “大谷の母校の監督の息子”で試合運営側が忖度も?

  4. 4

    百田尚樹代表《終わったら全部言う!》宣言 日本保守党3議席獲得で飯山陽氏との“暗闘”どうなる?

  5. 5

    自民・小泉進次郎氏は「選対委員長辞任」でさっさとトンズラ…選挙期間中の“食レポ”にも批判が殺到

  1. 6

    国民民主の躍進予想に水差す醜聞…千葉5区出馬の新人・岡野純子候補に「政治とカネ」疑惑

  2. 7

    年収5000万円もありながら“2つの病”に勝てなかったジャンポケ斉藤慎二の転落

  3. 8

    伊藤美誠がパリ五輪シングルス代表絶望で号泣…中国も恐れた「大魔王」はなぜ転落したのか

  4. 9

    共産党は“裏金スクープ連発”で自民惨敗させるも議席減…強まる《政党名変えたら?》に党の見解は

  5. 10

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」