墨田ユキ ブレーク前に出演していたAV流出騒動
<1992年6月>
92年6月公開の映画「濹東綺譚」で主役に大抜擢されて話題を呼んだ墨田ユキ(当時24)。
それまではまったく無名の存在だったが、同映画のタイトルから「墨」をもらって芸名を「墨田」に変更し、“脱がせ屋”として名を馳せた新藤兼人監督の下、全編の3分の1以上ものカラミシーンを前バリなしの体当たりで熱演した。とても新人とは思えない墨田の大胆さに相手役の津川雅彦が「あのコの度胸にはマイッタよ。久しぶりにタジタジになっちゃったくらいだからネ」ともらすほど。墨田は92年度のブルーリボン賞新人賞をはじめ8つの新人賞を獲得、一躍トップスターの座に躍り出た。しかし、映画公開直後に思わぬハプニングが……。
墨田は87年ごろに、雨宮時空子名義でアダルトビデオに出演していたが、当時の関係者が「濹東綺譚」を見て「あれは雨宮時空子という名前で出ていた女だ」と漏らしたことなどがきっかけとなって、AV出演の過去が大々的に報道される騒ぎとなってしまった。
もっとも、AVといっても脱ぐシーンはごく自然なストーリー構成。演技指導もカラミ以外に重点が置かれるライトなもので本番もなかった。墨田は撮影後も「いい経験をさせてもらった」と後ろ暗いことは感じなかったという。