“誤診”で手術も…「膵臓がん」で知るべき2つの最新知識
「慢性膵炎で定期的に膵臓がんを調べていても、膵臓の細胞が破壊されているため、画像上では小さな膵臓がんを見つけにくいのです」
慢性膵炎は進行すると治らない。治療ではそれ以上、悪くなるのを抑えるしかなく、依然、膵臓がんのリスクは高いままだ。しかし、早期慢性膵炎で治療が始まれば、慢性膵炎に発展しない可能性がある。これは、日本が中心となって取り組んでいる試みだ。
早期慢性膵炎は、超音波内視鏡という機器で精密検査を行うことで調べられる。一般的な膵炎の診断には超音波やCTが用いられるが、早期慢性膵炎の診断はできない。
「原因はほぼアルコール。摂取量が多いほど発症しやすくなるが、その量は個人差があります」
飲酒習慣があり、飲むとお腹や背中が痛む。膵臓から分泌される消化酵素アミラーゼの数値が、血液検査や尿検査で高い。もし該当するなら、早期慢性膵炎、そこまでいかなくてもせめて慢性膵炎のチェックはした方がいい。