6割が歩行困難に 「陥入爪」招く間違った切り方と対策は
■足切断のリスクも
陥入爪になると、炎症から痛み、腫れ、不良肉芽、感染などの症状が出てくる。梅雨は足元が蒸れるので細菌が発生しやすく、悪化しやすい。
「痛くてたまらないので足先をかばって歩くようになります。すると膝、腰に負担がかかり、新たな痛みの原因にもなります。糖尿病や足の血流障害がある人は、わずかな傷口から菌が入り、壊疽を起こし、最悪の場合、足切断になってしまうリスクもはらんでいます」
比較的足先のケアに熱心な女性は軽症の段階でクリニックを受診する。しかし、男性は非常に悪化してから医師の診察を受ける人が大半だという。
軽症から中等症であれば、内服外用治療やテーピング、変形した巻き爪に少しずつ力を加えながら形を整えていく「矯正」などで済む。しかし、悪化して受診した例では手術しか手がないことも珍しくない。
「麻酔を打ち、メスで皮膚を切開して爪母と呼ばれる爪を作る組織を取り除きます。当院では日帰り手術になりますが、術後3日間は足を極力胸の上まで上げて、足を使う時間を少なくし、安静にしてもらわなくてはなりません」