春は上がりやすい血糖値 原因と対策法を専門医が解説
春先に血糖値が高くなるのは、年末年始の影響だけが要因ではない。これからの季節はイベントや宴会が多くなり、お酒を飲む機会が増える。歓送迎会、卒業や入学祝い、花見など、連日連夜、飲み会が続くなんて人もいるだろう。
「アルコールそのものには、血糖値を上昇させる直接的な作用はありません。しかし、肝臓内に蓄えられているグリコーゲンの分解を促進させる作用があるため、飲酒後は一時的に血糖値を上昇させます。それ以上に、お酒を飲むと食欲が増進され、ついついつまみを食べ過ぎてしまいます。これがカロリー過多を招き、血糖コントロールを乱す大きな原因になるのです」
アルコールには利尿作用もあるため、トイレに行く回数が増えて脱水状態になりやすい。これが、さらに血糖を上昇させやすくする。お酒を飲む機会が増える春先は、飲んでも2~3杯でやめておく。つまみも揚げ物などの高カロリーなものは控え、枝豆やトマトなど食物繊維が豊富に含まれているものを意識して取りたい。
■花粉症でも上がりやすく
また、春の異動や引っ越しなどで生活環境が変わることによって受けるストレスも、血糖を上昇させる。