著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

キノコで認知症を予防 週3回の摂取で発症リスクが19%減

公開日: 更新日:

 過去の実験データでは、キノコに含まれる成分に、神経細胞の保護効果が示されていたようです。もし、キノコに脳神経の保護効果があるのだとすれば、キノコを積極的に食べることで認知症を予防できるかもしれません。

 米国老年医学会誌電子版に2017年3月13日付で、「キノコの摂取頻度と認知症の発症リスク」を検討した研究が報告されました。

 この研究は宮城県大崎市の住民を対象とした観察研究で、65歳以上の高齢者1万3230人が対象となりました。キノコの摂取頻度は、「週に1回未満」「週に1~2回」「週3回以上」の3つのグループに分類され、認知症の発症リスクが比較されています。なお、結果に影響を与えうる「年齢」「性別」「喫煙状況」や「教育水準」などの因子で、統計的に補正して解析しています。

 5.7年にわたる追跡調査の結果、認知症の発症リスクは、キノコの摂取が週1回未満の人と比べて、週に1~2回では明確な差が出ませんでしたが、週3回以上では19%、統計学的にも有意に低下しました。研究開始時に、認知機能が低い人を除外しても同様の結果であったことから、キノコの積極的な摂取で認知症発症リスクが低下する可能性があると結論しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで