著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

検査編<1>検便は夏より冬に 高温で“異常あり”が“なし”に

公開日: 更新日:

 乳がんで亡くなった小林麻央さんの続報が後を絶ちません。その中には誤診をめぐるものもあります。その真偽は関係者のみが知るところですが、がんかどうかの診断はとても重要なこと。今回はこれに関連して、大腸がんの検査、便潜血検査がテーマです。

 この検査は、便に血が混ざっているかどうか調べるもので、広く普及しています。大腸がん検診としては2回の便をこすり取って調べる検査が主流。企業の健康診断にも取り入れられていて、毎年の健康診断で受けている方もいるでしょう。

 便に血が混ざる原因として、大腸がんのほかに大腸粘膜の潰瘍やポリープ、炎症があります。病名としては潰瘍性大腸炎、大腸ポリープ、大腸憩室炎など。肛門からの出血、痔のケースも少なくありません。

 便潜血が「陽性」と診断されたら、これらの可能性が考えられるので、必ずしもがんに直結するわけではありませんが、より精密な検査を受ける必要があります。それが大腸内視鏡検査です。カメラで粘膜の状態をチェックして、ポリープや腫瘍など異常な病変があれば採取して組織を調べます。がんかどうか確定するのはそこです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  4. 4

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  5. 5

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  1. 6

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  2. 7

    大阪万博メディアデー参加で分かった…目立つ未完成パビリオン、職人は「えらいこっちゃ」と大慌て

  3. 8

    容姿優先、女子アナ上納、セクハラ蔓延…フジテレビはメディアではなく、まるでキャバクラ状態だった

  4. 9

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  5. 10

    エンゼルス菊池雄星を悩ませる「大谷の呪い」…地元も母校も同じで現地ファンの期待のしかかる