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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

足立区vs港区 「所得が多い方が長生きする」は本当か

公開日: 更新日:

 港区の平均所得も急上昇し、前回のバブル期の数字を軽やかに超えていきます。06年に1000万円超の大台に乗せ(1007万円)、08年には1123万円を記録しました。

■平均年収の差はむしろ縮小

 一方、足立区の平均年収も80年代から90年代初期にかけて、バブルの影響で上昇したものの、港区ほどの勢いはありません。しかしバブル崩壊の影響をほとんど受けることなく、370万円前後で推移し、21世紀を迎えているのです。その後はITバブルの恩恵に浴することもなく、徐々に減収。格差が最大だったのは08年で、785万円に達していました。

 しかし同年のリーマン・ショックを受け、港区の平均年収は900万円台前半まで落ち込み、低迷しています。足立区の平均年収も緩やかに下がり続けていますが、両者の差はむしろ縮小しているのです。

 平均年収は景気に連動していますが、とりわけ港区は、景気の影響を受けやすいことが分かります。収入においては港区民は、足立区民よりも波瀾万丈の人生を歩んでいるのです。

 本当に港区民のほうが健康で長生きなのかと疑問が湧いてくるではありませんか。

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