専門誌に掲載 認知症になりにくい睡眠時間は5~6時間台
皆さんは何時間くらい眠っていますか?
心地良く十分な眠りが健康のバロメーターであることは、科学的にも実証されている事実です。ただ、病気の性質によっても、どのくらいの睡眠時間がいいのかには違いがあるようです。
それでは、認知症になりにくい睡眠時間はどのくらいでしょうか? 今年の老年医学の専門誌に掲載された論文によると、1日5~6時間台くらいの睡眠時間が、60歳以上の年齢では最も認知症のリスクが少なくなっていて、睡眠時間が5時間を切っていても、10時間以上でも、どちらもそのリスクが増加していました。
しかし、睡眠薬を常用していると、睡眠時間は6時間くらいでも、5時間を切る人と同じくらいにリスクは増加していたのです。
最近注目されている認知症のひとつである、レビー小体型認知症という病気では、レム睡眠行動異常といって、夜に夢を見ていて、体が動いて暴れたりする、といった症状が、認知症を発症するずっと前から見られる、という報告があります。
昼間の眠気が強かったり、昼寝の時間が長いと、これも認知症のリスクになるという報告もあります。
このように単純に睡眠時間だけの問題ではなく、どれだけ自然な眠りがしっかり取れているのかが、認知症の危険を減らすことになるようです。