抗うつ薬は「性機能障害」も「持続性勃起」も引き起こす
今回は男性が気になる性機能に関する副作用を紹介しましょう。「性機能障害(性欲低下)」と「持続性勃起」です。
性機能障害は、「抗うつ薬」で起こる副作用です。中でも、「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」(SSRI)や「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」(SNRI)で起きやすいとされています。
中でも、SNRIのひとつ「サインバルタ」(デュロキセチン)という薬は、うつ症状だけでなく「痛み」(糖尿病性神経症、慢性腰痛、変形性関節症など)に対しても使われるようになり、使用患者数が増えています。そのためこれまで以上に性機能障害の副作用を経験する患者さんが増えることが予想されます。
■同じ抗うつ薬で相反する副作用も
持続性勃起を起こす薬としては「レスリン」(トラゾドン)が挙げられます。不思議なことにレスリンもうつ症状に用いる薬で、その副作用は他の抗うつ薬による性機能障害の治療に用いられるケースがあります。相反する副作用を利用した性機能障害の治療法といえるでしょう。