“冬血圧”に要注意…夏より10以上高い人は心筋梗塞リスク大

公開日: 更新日:

 すると、高変動群は低・中変動群と比べて、無イベント生存率が低かった。高変動は通常より大きな変動を示す群で、収縮期血圧9・1㎜Hg以上、拡張期血圧4・5㎜Hg以上だった。

 さらに、前出の高血圧患者2787人のうち、本来は血圧が下がる夏に逆に血圧が上昇する逆転変動群も調べると、高変動群と同様、低・中変動群と比べて無イベント生存率が低かった。

 治療開始前後の血圧値で補正した心血管イベントのリスクは、低変動群を基準とすると、高変動群で約2倍、逆転変動群で約3倍だった。

「血圧の変動が大きい人は、動脈硬化が進行していることが考えられます。血管が硬いため、寒さなどの刺激による影響を受けやすいのです。だから、心筋梗塞など心血管イベントのリスクが増す。高齢者や、動脈硬化を進行させる糖尿病脂質異常症などの生活習慣病を抱えている人は、特に季節で変動する血圧に要注意です。夏と同じ薬では血圧コントロールができない可能性があります」

■まずは1週間に2~3回血圧を測定

 まずは、自分の今の血圧をきっちり把握すること。家庭で測定するのが一番だが、桑島医師によれば、血圧を測定する時は、タイミングが大事。朝の起床時すぐは、自律神経の副交感神経から交感神経に切り替わる時で、本来より血圧が高くなりやすい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」