要介護予防のために知っておくべき「ロコモ」と「サルコ」
ロコモになると、外出が減るため、次第に近所づきあいが希薄になり、社会的に孤立するリスクが高まります。しかも、家にこもり続けていれば徐々に無気力になって、認知機能が低下してくることもあり得ます。健康な80代、90代を過ごすためには、いまからロコモ対策をしておくほうがいいわけです。
サルコは「サルコペニア」の略。「筋肉量が減少し、筋力や身体機能が低下している状態」とされています。運動不足で筋肉が減ることもありますが、多くは栄養状態が関係していると考えられています。「加齢性」と「二次性」に分かれています。
加齢性サルコは、文字通り加齢が原因で筋力が低下する状態です。老化が進むと、これといった病気はなくても、食欲が低下し、筋肉が痩せ細っていってしまいます。温泉や大浴場などで、げっそりと筋肉が落ちたお年寄りを見かけることがあるでしょう。風呂に入れるぐらいだから、まだまだ元気ですが、いずれは立ち上がったり起き上がったりさえ難しくなり、寝たきりになってしまうかもしれません。老衰でも、最期は介護が必要と言われるのは、そういう理由からです。