横山啓太郎
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横山啓太郎東京慈恵会医科大学教授

1985年東京慈恵会医科大学医学部卒。虎の門病院腎センター医員を経て現在、東京慈恵会医科大学教授。同大学晴海トリトンクリニック所長。

血圧で大切なのは安静時血圧より環境や活動した時の変化

公開日: 更新日:

■冷水に手を入れた時の血圧変化を見る

 冬のお風呂場で、心筋梗塞などで倒れて救急車を呼ぶ高齢者は夏の6倍にも達する。それは、血圧が寒さに敏感で、急激に血圧が上がる老人が多いからだ。

「ですから、私たちは患者さんによっては冷水に手をつけてもらい、その後に血圧を測るようにしています。そこで血圧が上がる人は、認知症や寝たきりのリスクが高い可能性があるとして注意するようにしています」

 では、安静時血圧が高くなくても寒いと血圧が急激に上がるのはなぜか? 横山所長は、高齢者で血圧が高くなるのは血管の99%を占める毛細血管の一部が消失し、密度が少なくなったせいだと考えている。

「毛細血管の密度が低下すると体のどこで調べても同じように低下しています。また、毛細血管の密度が低い人はシワが多く、そういう人は酸素や栄養の輸送量が少ないために、筋肉量も少なくフレイルになりやすく、認知症にもなりやすい可能性があります。冷たい水に手を入れると、アルツハイマーの人は急激に血圧が上がることが分かっています」

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