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清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

視力低下は転倒の原因 眼鏡が合っていないと介護を招く

公開日: 更新日:

【Q】合った眼鏡を掛けていないと介護状態になるって本当ですか?(63歳男性)

【A】転倒をきっかけに寝たきりになって介護が必要になり、さらに認知症も進行し、全身が弱って死亡する人も少なくないと言われています。

 実際に、60歳以上の高齢者では転倒に伴って太腿の付け根にある大腿骨頭に骨折を負うことが多いのです。高齢者の受診が多い当医院でも、転倒して大腿骨頭骨折になったので今月の通院を断念する、という電話を戴くことが毎月1例程度はあり、少ないとは言えません。数カ月後に回復して再来されれば、私は寝たきりにならなくて良かったと手を取って喜びます。 

 転倒が主な原因で亡くなった人は平成17年にはおよそ1万人、これだけで交通事故で亡くなった人の実に2倍近くです。しかも、直接死亡しなくても寝たきりの状態になってしまった人はさらに多数であろうと推測されます。

 高齢者の転倒の主な原因には、①加齢と運動不足による身体機能の低下、②病気や薬の影響、つまり、高血圧薬や睡眠薬によるふらつきなどがあります。

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