著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

低血糖対策に 鼻にシュッとすればOKの点鼻剤グルカゴン登場

公開日: 更新日:

 10月に、注射剤以外の低血糖治療剤としては初の選択肢である点鼻剤の「グルカゴン」が発売されました。室温(1~30度)で持ち運びができる1回使い切りの製剤で、薬剤は噴霧器に充填されています。花粉症の点鼻剤と同じように、点鼻容器の先を鼻に入れて注入ボタンを押すだけ。速やかに、そして非常に簡単に薬剤を投与できます。

■重症で意識がない患者に対し家族が簡単に使える

 低血糖治療剤のグルカゴンでは、これまで承認されていたのは注射液でした。重症低血糖で昏睡状態に陥った場合、家族がそれを用いるわけですが、注射液なのでハードルが高い。

 グルカゴンの粉が入った瓶に注射液で溶解液を入れ、瓶の中の粉を溶かし、それを注射器で吸い上げ、低血糖を起こした患者さんに筋肉注射するのです。使用法の説明を受けていても、昏睡状態になった患者さんを前に気が動転している状態で、一連の作業をするのは難しいですよね。それが点鼻剤でできるのですから、低血糖を何度か起こしている人、その家族にとってこれほど心強いものはありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育