AIで最適な薬剤情報を提供するシステムが使われ始めている
人工知能(AI)は、処理する情報(画像、音声、文章など)に応じて、さまざまなプログラムがあります。その中でも、画像や動画を処理して物体検出を行うものや、文章を自然言語処理という技術で処理するAIの研究開発が進んでいます。
画像や動画データからの物体検出は、身近なものでは、自動車の自動運転などに用いられています。
また、医療分野では診断支援ソフトとして多数開発が進んでいて、内視鏡画像で大腸がんを診断する診断支援ソフトウエア「EndoBRAIN―EYE」は、医療機器の承認を得ています。病変を判定する感度が95%、病変がないことを正しく判定する特異度は89%と、高い精度で病変を検出できるソフトウエアで、医療画像系AIの社会実装の好例です。
一方、文章を処理分析する技術である自然言語系AIは、画像系AIに比べると何ができるのか、何に応用できるのかといったことがわかりづらく、認知度が低いといえるでしょう。実用例としては、受け答えロボットの応対などがそれにあたります。よりイメージの湧きやすい開発中の例としては、これまでは評価が難しかった自由記述アンケートの集計や、入学試験で行われる小論文の採点などが可能になります。