「どんな患者も」「どんなケアも」「どんな仕事も」を日々実践
90歳代前半の女性で、ある日、自宅内でゴミに埋もれていたところを地域包括支援センターの担当者が発見。左腰の外側に褥瘡、いわゆる床ずれがあり、私たちに連絡が来たのです。早速ケアマネジャーさんに見てもらい、患者さんの日々の状態を共有。短期記憶ができるか、入浴などは可能かなどの認知度などを見て、介護度のレベルを上げられないか検討した上で介護申請を行い、訪問看護の手配を行うなど、連携を密にし在宅医療をスタートさせました。
離れて暮らす息子さんも、様子を見に時折訪ねていたそうですが、どうしたらよいのか途方に暮れていた様子。しかし在宅医療がスタートしてからは、定期的に当院の医師や訪問看護師さんが入ってケアをすることになり、診療所・訪問看護師・ケアマネジャーさんが連携して包括的に支えるうちに、褥瘡も治るなど、日々の状態が改善されていきました。
それにつれ最初は拒否感の強かった患者さんも徐々に自分のことを話すようになり、次第に心を開いてもらえるように。やがては私たちに感謝の言葉を口にするほどまでになり、今も元気に過ごされています。