脳<上>「ポジティブ・シンキング」で脳神経細胞への悪玉ストレスを減らす
「つらい」「苦痛」を感じる悪玉ストレスは、交感神経が活発に働いて脳の血管を収縮させて緊張させる作用がある。この状態が継続すると脳の動脈硬化が促進され、その結果、血流が悪化して認知症のリスクを高めることになる。
一方、「やりがい」や「楽しみ」を感じる善玉ストレスは、副交感神経が活発に働いて血管を拡張し、体をリラックスさせる作用があるので脳も含めた血の巡りが良くなる。つまり、ストレスとのつきあい方で大事なのは、悪玉ストレスを減らし、善玉ストレスを増やすことになる。
悪玉ストレスには、死別や災害など、人の力ではどうにもならないことも多くある。そんな場合でも、気持ちを奮い立たせて意識的に善玉ストレスを増やすようにすれば悪玉ストレスの影響を緩和できる。
また、ストレスの中には、仕事上のノルマや運動の勝敗やレベルアップなど、善玉ストレスにも悪玉ストレスにもなり得るものも少なくない。どう対処すればいいのか。
■ひとつのことに没頭する