出っ歯は矯正したほうがいい? 歯に悪影響はあるのか
いわゆる「出っ歯」とは、前歯が前に出ている状態で、歯科では「上顎前突」と呼んでいます。その程度は、上の前歯が下の前歯に比べてどのくらい前に出ているかのギャップによります。一般的に4~5ミリ以上前に突き出た状態とされることが多いですが、明確な定義はありません。
上顎前突には「歯性」と「骨格性」の2種類があり、歯性は歯が生えた位置や上の前歯が手前側に傾斜しているなど歯の問題で、骨格性は上顎が前に突出している状態で、骨にも問題があります。
基本的には、上顎前突に対する歯の矯正治療は自費診療になります。患者さんが「出っ歯が気になる」と矯正を希望すれば実施するケースもありますが、前歯が突き出た状態でも食事などで弊害がなければ無理に矯正する必要はありません。
出っ歯による弊害とは、①見栄えの悪さ、②前歯でモノを噛めないため奥歯に頼ってしまう、③発音・滑舌に影響する場合をいいます。
①は、どうしても見た目が気になって悩んでいる方にとっては深刻な問題になります。